AP通信などは、ロシアのミサイルがウクライナとの国境に近いポーランド東部の村に着弾したと伝えました。
ウクライナでは15日、首都キーウや北東部のハルキウなど複数の都市がロシアによるミサイル攻撃を受け、キーウでは1人が死亡しました。
こうした中、AP通信などはアメリカ政府高官の話として、ポーランド東部のウクライナ国境に近い村にロシアのミサイルが着弾したと伝えました。
ポーランドはNATO=北大西洋条約機構の加盟国で、着弾が事実とすれば、ロシアによるウクライナ軍事侵攻以降、NATO加盟国では初めてとなります。
ポーランド政府の報道官は東部で爆発があり、2人が死亡したと明らかにした上で、NATOの条約4条に基づく加盟国の緊急会合を求めるか検討しているとしています。
ロシアのミサイルがポーランドに着弾したとする報道を受け、ロシア国防省は声明を発表し、「緊張を高めようとする意図的な挑発行為だ」として関与を否定しました。声明では、「ロシア軍はウクライナとポーランドとの国境付近の目標に対する攻撃は行っていない」とし、「現場の残骸はロシアの兵器とは関係がないものだ」と主張しています。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、「NATO加盟国へのミサイル着弾は、ロシアによる集団安全保障への攻撃だ」としたうえで、「非常に深刻なエスカレーションだ」と述べました。
こうした事態を受け、G20出席のためインドネシアを訪問中のアメリカ・バイデン大統領は現地時間の午前5時半頃、ポーランドのドゥダ大統領と電話会談を行いました。会談の内容は明らかにされていません。
また、NSC=アメリカ国家安全保障会議の報道官は「ポーランド政府とともに情報を集めていて、現時点で報道されている件について確認はできない」とした上で、「何が起きたかを特定し、適切な対応を決めていく」としています。
NATOのストルテンベルグ事務総長は15日、ツイッターで「ポーランドの爆発についてドゥダ大統領と話をした。NATOは状況を注視しており、同盟国は緊密に協議している。すべての事実が確定されることが重要だ」としています。
また、NATO加盟国であるチェコのフィアラ首相は15日、ツイッターで「ポーランドへのミサイル着弾が確認されれば、事態は激化することとなるだろう」「私たちはEUとNATOの同盟国と緊密に連携する」とコメントしました。
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