お盆のUターンラッシュを直撃する恐れが高まっている台風7号。気になる今後の進路や注意点について、テレビ朝日ウェザーセンターの藤枝知行気象予報士が解説する。
■今後のコースだいぶ定まる
台風7号は、眼がはっきりして「非常に強い勢力」に発達しています。現在は、伊豆諸島の南の海上を北上しています。今後のコースがだいぶ定まってきました。この後も北西方向に進み、あまり勢力を落とさずに火曜日に紀伊半島に上陸する可能性が高まっています。
■予想より発達したことで“西寄り”に
台風は太平洋高気圧の縁を回る風に乗って北上しますが、発生当初はここまで発達する予想ではなかったので、台風が関東などにやってくる可能性がありました。現在は非常に強い勢力に発達し、上昇気流が強まったことで太平洋高気圧の張り出しがどんどん強まっています。この高気圧に押される形で、西寄りのコースを進む予想になってきています。
■危険な南北縦断コース
本州を北に突っ切るコースを取ると危険です。台風が斜めに日本列島を通過するときは、雨雲の元になる湿った空気が分散しますが、北に突っ切るコースになると、この間の台風6号の時もそうでしたが、湿った空気が同じ場所に流れ込み続け、雨雲が集中的にかかりやすくなります。
■予想雨量(48時間)
15日(火)午後9時までの予想雨量を見ていくと、三重県や奈良県で80mm以上、静岡でも60mm以上が予想されています。線状降水帯が発生してしまうと川の氾濫の危険度が急激に高まる恐れがあるので、警戒が必要です。
■関東など 13日から雷雨注意
13日(日)はまだ、台風本体の雨雲は本州の南の海上です。ただ、湿った空気が本州へ流れ込むので、関東などでは13日(日)から局地的な雷雨に注意が必要です。14日(月)の夜には、台風本体の雨雲が紀伊半島にかかり始めます。火曜日は発達した雨雲が、近畿や東海をゆっくり通過する予想になっています。
■高潮にも警戒必要
もう一つ警戒が必要なのが高潮です。15日(火)に高潮警報が発表される可能性があるエリアは、広い範囲に広がっています。今回、台風の接近と大潮の時期が重なるため、高潮による浸水被害なども心配されます。
サタデーステーション 8月12日OA
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